2011年3月11日(金)午後2時40分過ぎに東北大震災が発生しました。
おびえるメグの首をつかんで30kgほどの巨体をまるで仔犬をつかむようにしてテーブルの下へ押し込んで、
「伏せ」「伏せ」と叫びながら自分もかがんでしばらく揺れていました。
その後も余震が続きましたが、メグはそわそわと落ち着かない様子でした。
3月16日早朝、ガタガタという音にき気づいて、見るとメグが倒れて固まって動かない!!
息してない!!揺り動かしてみるとやっと意識がもどってハーハーと息があらい。
獣医さんに見ていただいてフェノバールというお薬をのんでおさまりました。
ところが3月17日から4~5日間、2~3分間の発作がたび重なり、発作の後は徘徊という繰り返しでした。
徘徊、といっても息も荒く夢中で何かを嗅ぎまわるようにしながら30kgの体ごと突進して、
玄関から下へ転がって壁と傘立ての間に頭ごと突っ込んだり、テレビと壁の間、家具の隙間などに頭をつっこんででいくのです。
それでも無理押しして前に進もうと「ウォー!ウォー!」という声とともにあばれもがくのです。
今思えばその時のメグは痛みや苦しみがあったわけではないのかもしれませんが、
その時は苦しそうにもがき苦しむメグを見る辛さと、30kgの体であばれるメグを抑える事でまいりました。
往診してくれた獣医さんに入院をお願いしましたが、どこの動物病院もこの状態では対応できないと断られました。
その4~5日間は地震後の計画停電を心配しながらもお買いものへも出れないで、丁度主人の出張中のできごとでした。
それからのメグは、不自由ながらも食事や水がちゃんととれて自分で起き上がって立って、
ハニカム胴輪が必要ではありますが、歩くことができるようになりました。
認知が少しはいったせいか、わけがわからない行動をして怒ったり吠えたりもしますが、
興奮している時は外へ散歩に歩かせて疲れると帰宅後はゆっくりとよく寝るようになりました。
発作のない平穏な生活をと願っておりましたのが、お薬を飲まないでも発作は起きませんし、
多少認知がはいって扱いに大変ではありますが、少しでも元気なメグに戻ってくれたのです。
わけのわからない行動が多くなってきて、よく思いどおりに出来ないで怒っています。
あまりエスカレートしないように時々気をまぎらせてやる必要があり疲れます。
なにより普段の外出もままならないのが不自由ですが、メグの元気が一番と心におさめておりました。
2011年6月20日(月)夕方のお散歩から帰りがてら裏の家路でみなさんからバナナやお菓子をいただいて、顔の表情は動きませんが嬉しそうにしていました。
帰宅後お風呂場でママに足を洗ってもらってから夕食をがつがつと食べ始めた時に、突然「ウォー!」と苦しみはじめお水やフードの入った食器に前足をかけて円形のサークルによじ登りながら蹴散らかして苦しみはじめました。
なんとかしてお薬を飲ませなくてはなりません。
メグは意識して人の手をかむことはしない仔ですが、口の中へは手を入れることはできませんので、口をあいた瞬間をお薬を投げ込んでしばらくして少しおさまりました。
横になりながら「ヒュー、ヒュー」と息をしながら約7時間あまり、6月21日深夜1時息をひきとりました。
それから翌朝までいつものようにメグと一緒に添い寝をして、頭を腕枕で抱きかかえながら、、、こうして寝られるのもこれが最期なのだ、と自分に言い聞かせて朝までメグといっしょにいました。
メグの食器は今もまだメグが生きている時のように、お友達からメグがせしめてきてとうとう自分のものにしてしまったおもちゃやお買いものごっこのメグ用のバッグといっしょに我が家の居間にあります